建設業許可は更新が必要?必要書類・申請時期・注意点を解説


建設業許可を取得したあと、気づかないうちに有効期限が近づいているケースも少なくありません。
建設業許可には有効期限が設けられており、期限内に更新申請を行わなければ許可が失効し、工事の受注に重大な影響が生じます。
本記事では、建設業許可の更新の必要性と申請時に必要な書類などを解説します。

建設業許可の有効期間と更新の必要性

建設業許可の有効期間は、知事許可と大臣許可どちらも許可を受けた日から5年です。
5年ごとに更新申請を行わなければ許可が失効するため、有効期限の管理は建設業を継続するうえで欠かせない業務の1つです。
原則として、有効期限が切れる30日前までに申請しなければなりません。

知事許可の場合

知事許可とは、1つの都道府県のみで営業を行う場合に必要となる許可です。
更新申請の受付開始時期は、自治体ごとに異なりますが2〜3か月前から開始されます。
審査には約1〜2か月程度かかるため、受付開始前から準備を進め、受付開始後はできるだけ早く申請することが推奨されています。

大臣許可の場合

大臣許可とは、複数の都道府県にまたがって営業を行う場合に必要となる許可です。
更新申請の受付開始時期は、全国一律で3か月前から開始されます。
大臣許可は、知事許可よりも審査期間が3〜4か月と長いため、受付開始直後に申請することが求められます。

更新申請が遅れた場合のリスク

建設業許可の更新申請が未提出のまま許可が失効した状態で工事を請け負うことは、無許可営業となり建設業法違反に該当します。
無許可営業を行った場合、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金、あるいはその両方が科される可能性があります。
また、500万円以上の工事を受注することができなくなるため、事業の継続にも重大な支障が生じます。
許可が失効してしまった場合は、改めて新規申請の手続きを行い、手数料として知事許可の場合は9万円、大臣許可の場合は15万円が必要となります。
取得までに時間もかかるため、有効期限の管理を徹底することが重要です。

更新申請に必要な書類

更新申請には、法人と個人事業主で共通して必要な書類と、それぞれに必要な書類があります。
共通して必要となる主な書類は以下の通りです。

  • 建設業許可申請書
  • 役員等の一覧表
  • 営業所一覧表
  • 営業所技術者一覧表
  • 誓約書
  • 常勤役員等(経営業務の管理責任者等)の証明書
  • 登記されていないことの証明書
  • 身分証明書
  • 健康保険等の加入状況に関する書類
  • 社会保険の確認資料のコピー
  • 営業の沿革

法人の場合

法人の場合は、上記の共通書類に加えて以下の書類が必要となります。

  • 履歴事項全部証明書
  • 株主や出資者調書

個人事業主の場合

個人事業主の場合は、共通書類に加えて以下の書類が必要です。

  • 直近の住民税特別徴収税額決定通知書または所得税の確定申告書のコピー

他、提出先によっては、事業税・所得税の納税証明書が必要な場合があります。

建設業許可の更新手続きの流れ

建設業許可の更新手続きは、以下の流れで進みます。
まず、有効期限の3か月前を目安に必要書類の収集を行います。
書類が揃ったら、許可を受けた都道府県または国土交通省の担当窓口に申請書類を提出し、審査後、問題がなければ許可証が交付されます。
審査期間の目安として、知事許可の場合は1か月から1か月半程度、大臣許可の場合は3か月から4か月程度の時間を要します。
なお、更新申請が認められた場合でも、許可証は有効期限の翌日から起算して5年間有効となるため、現在の有効期限との間に空白の期間は生じません。
近年は、郵送による提出や電子申請もあるため、窓口へ出向く手間を軽減できます。

更新申請にかかる費用の目安

建設業許可の更新申請にかかる費用は、知事許可、大臣許可問わず一律5万円です。
また、行政書士に更新申請を依頼する場合、許可の種類や書類の複雑さによって異なりますが、別途報酬として5〜10万円程度が必要です。

建設業許可の更新申請における重要な注意点

建設業許可を更新する際の前提として、以下の3点を必ず確認しておく必要があります。

1点目は、経営業務の管理責任者および営業所技術者の常勤性の証明です。
経営業務の管理責任者とは経営面を管理する者、営業所技術者とは建設業の種類ごとに定められた資格や実務経験を有し、営業所に常勤して技術面を管理する者を指します。
過去5年間、1日も空白期間なく常勤していたことが求められるため、退職や交代があった場合は要件を満たしているかどうかを事前に確認することが大切です。

2点目は、変更届の提出状況です。
過去5年間に役員交代や住所変更、商号変更などがあった場合、法務局での登記変更だけでなく、行政窓口への変更届の提出も必要です。
特に、毎事業年度終了後に提出が義務付けられている決算報告を含む変更届が未提出の場合は、更新申請自体を受け付けてもらえないため注意が必要です。
更新期限が迫っている場合は決算報告が未提出でないかを確認し、未提出の分がある場合は至急提出することが重要です。

3点目は、社会保険の加入維持です。
健康保険や厚生年金、雇用保険への加入が更新の必須条件となっており、適用除外となる個人事業主を除き、未加入や保険料の未納がある状態では更新が認められません。

まとめ

建設業許可の更新は有効期限の概ね3か月前から申請が可能で、失効すると無許可営業となり罰則の対象となります。
建設業許可の更新申請に必要な書類は多岐にわたり、書類が足りなかったり記載内容に不備があったりすると受理されません。
建設業許可の更新申請の期限が迫っている場合や、書類の準備に不安がある場合は、行政書士へ相談することをおすすめします。


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